マイクロニクス

ETC料金所におけるマルチパスのシミュレーション

ETC料金所で今までに約2000件のトラブルが発生していると言われています。ゲートが開かない、大型トレーラを2台とカウントしてしまう等々です。これらの原因は料金所の天井、隣のゲート、雨水の溜まった路面に反射するマルチパス現象が最大原因と思われます。

そこで、このマルチパスをシミュレートする方法を以下に提案します。

マルチパスについて

図1に示しますように、RSUアンテナから発射された電波は主経路である経路1の他、天井等で反射する経路2を通ってOBEアンテナに到達します。すると、OBEアンテナで主経路の信号と振幅および位相の異なった経路2の信号が合成され、図2に示すように崩れた波形の信号となって受信されます。

経路1と経路2の位相差を次の条件で計算してみます。

位相差=f(L2-L1)×360°/v(deg)

すると、経路1と経路2の距離の位相差は

120°(+19周期)@1m

180°(+18周期)@95.7cm

位相差=240°(+50cm)@50cm

位相差=180°(+8周期)@44cm

位相差=180°(+0周期)@2.6cm

180°の場合は、符号が反転されて合成されるので最も振幅が小さくなります。180°の位相差は1波長つまり52cm毎に発生しますので発生ポイントが数多くなることがわかります。

■マルチパスのシミュレーション波形生成法

マルチパスのシミュレーション波形は、弊社製「高速プログラマブルアッテネータMAT800」を使って生成することができます。接続図を図3に示しました。

図3.シミュレーションのための接続図

図3.シミュレーションのための接続図

シミュレーション波形を生成するために、MAT800の次の特長をフルに利用します。

  1. 任意の減衰量プログラムが可能
    • 128Kワードのプログラムメモリ内臓
    • 最高2μs/ワードの読出し(切替)速度
    • FREE、BURST、GATEの3つの読出しモード
    • クロック数または時間による休止期間の設定
  2. 減衰量プログラム作成ソフト標準付属
  3. GP-IBとRS-232Cを標準装備
  4. 周波数帯域ごとに4モデル用意
    • モデルA:1.5~4.5GHz
    • モデルB:3.0~9.0GHz
    • モデルC:4.5~13.5GHz
    • モデルD:1.95~5.85GHz
  5. 減衰量50dB
  6. 減衰量設定最小ステップ0.05dB

特に、「128Kワードのプログラムメモリ内蔵」と「最高2μs/ワードの読出し(切換え)速度」及び「減衰プログラム作成ソフト標準付属」が重要なポイントです。つまり、高分解能で長時間の任意のシミュレーション波形を簡単に作成することができるわけです。

任意波形は、Windowsパソコン上で作成し、そのデータをMAT800に転送して使用します。読出しクロックは、外部から与えますが弊社製「任意波形&ファンクションシンセサイザMFG206」をお使いください。詳しくはカタログをご覧ください。

また、RSUがお手元にない場合は、弊社製「RSUシミュレータME8610」または簡易版として「ETC車載器テスタME8800D(改)」を使用することもできます。

なお、図4に示しましたARIB TR-T16の電力プロファイル(一例)も併せて生成させることにより、図5に示したように動的動作試験をもシミュレートすることができます。

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